世界のあちこちで謎解きをするように、
僕らはコーヒー豆の買い付けをしています。
産地を訪れ、生産者と触れ合いながら、
宝物を探す冒険家のように、
良質なコーヒー豆を見つけ出します。
焙煎機について
直下型の古い焙煎機を使っています。
コーヒーの生豆を入れる回転ドラムにはたくさんの穴(メッシュ)が空いています。ドラムの真下に炎が位置しており、加熱されたドラムからの伝導熱や輻射熱によって豆が焙煎されます。
約1500度の炎が直接あたり、豆への熱供給が極端になりやすく、温度調節は熱風式などの焙煎機に比べて難しく、注意深く耳を澄まして豆の音を聞き分けたり、頻繁に豆の焼き具合を目視でチェックするなど、経験と技術が必要ですが、抑揚を感じられる、ある意味リズミカルな独特の香りを演出できるのが、直火式の素晴らしさです。
ドラムからコーヒー豆のチャフ(薄皮)が炎に落ちて焼かれる為に豆が燻られ、さらに美味しさを増していきます。
田舎の出版社がはじめた珈琲焙煎工場
焚き火で豆を煎り、湧き水でドリップする。
パンチのあるコーヒーを幾度となく胃袋に落とし、
執念深く企画を練る。
火照った頭を山の空気が冷ましてくれる。
頭上に広がる銀河の奥まで想像を飛ばし、
星と星を結んで星座を形作るように、
言葉と言葉つないで本を編む。
このようにして大自然の中でつくられる本は、
現代人の鈍った魂を研ぎ澄ましてくれるはずです。

ぞうさん珈琲は、出版社が経営する、
世界で最も田舎にある珈琲焙煎事業者です。
月額会員サロンについて
おいしいコーヒーを飲みながら、本を読む。これ以上、贅沢な時間の過ごし方はないですよね。 この『本とコーヒー』は、自分が読む本を自分たちでつくってしまおう、というサロンなんです。 どうです? ワクワクしませんか?
月額会員サロン
『本とコーヒー』 3つのコース
築地市場の男達のコーヒー
 コーヒーをたくさん飲んで、タバコをたくさん吸って、大量の魚をターレーに乗せた男達は、一晩中、市場内を走り回る。
 その日も僕は、競りの準備がひと段落する午前4時ごろ、ちょっと一休みしようと、いつものようにカイロがわりに胸ポケットに入れてある缶コーヒーを飲むために、軍手をつけたままの手を作業着の内ポケットに突っ込み、取り出した缶のプルタップを軍手の中指で引っ掛けてこじ開けた。
プシュッという乾いた音があたりに響き渡ると、近くに停めてある古い荷車に腰を下ろしていたどこかの魚河岸の先輩がギロッと睨みつけた。禿げ上がった頭に巻いた鉢巻が冷たい雨で濡れている。寒さで作業着の肩をブルブル震わせながら、先輩は僕が握りしめる缶コーヒーと僕の顔を交互に睨みつけた。
「先輩、欲しいんなら飲みなよ、ほら」
そう言って僕は先輩の胸に缶コーヒーを軽く押し付けた。
「おう、わりーな」
そう言うと、すぐに先輩は尖らせた口を開いた缶コーヒーの口に持っていき、ズルっと音を立てたかと思うと、うまそうにチビチビと飲み始めた。
 次の日の同じ時刻に同じ場所を通ると、また先輩が肩を丸めて荷車に座っていた。
すぐに僕を見つけた先輩は、ギロッと僕の顔を睨みつけて叫んだ。
「おいコーヒー遅えぞ」
そう言うと、手のひらを揺らしながら「早くよこせ」のジェスチャーをした。
真夜中の魚市場で、男達はいつでも誰かからコーヒーを貰おうと、目をぎらつかせている。
株式会社ミチコーポレーション
本社
〒731-2431
広島県山縣郡北広島町荒神原 2F


東京オフィス
〒104-0045
東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1102号


江田島サテライトオフィス
〒737-2313
広島県江田島市沖美町是長681-1


TEL:0826-35-1324
FAX:0826-35-1325
Mail:
http://www.michi-corp.com
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